渡航医学について
- 2024年1月3日
- 内科
皆様、あけましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。開業時から積極的に大人のワクチン接種を行っていますと、海外留学、海外長期出張の方などがワクチンの接種希望でこられるようになりました。そこで本日は渡航医学についてお話させていただきます。私の先輩が、その渡航医学会の専門医を所得していて、その当時は興味があまりなかったのですが、開業するとこの分野も必要性があると感じはじめて勉強している最中です。この分野に詳しい読者の皆様、間違っていること、勘違いしていることもあるかと思いますが、興味ある方は是非ご一読ください。
渡航医学(とこういがく、travel medicine) は医学の一分野であり、海外旅行者を対象とした健康問題の予防や治療を扱います。旅行医学とも呼ばれます。
近年、年間6億人に及ぶ海外旅行者がおられます。この多くの海外渡航や移動に伴って疾病はこれまでにない速さで拡散するようになりました。旅行医学は、旅行者に対して、病気の地域別流行状況(疫学)の説明、予防接種(マラリア、A型肝炎など)、健康を守るための旅行前カウンセリング、英文予防接種証明書など各種書類作成が挙げられます。
有病率研究によると先進国からの旅行者が途上国で1ヶ月を過ごした場合に、半数以上が病気になるといわれています。中でも旅行者下痢症は最もよく見られる問題です(私もタイへ行ったとき、帰りの飛行機の中でずっと下痢と嘔吐でトイレからでれなかった経験があります)。帰国後の発熱、下痢、発疹、呼吸器疾患など帰国後の体調不良にも対応します。
1.海外渡航前の各種予防接種
DPT-IPV(ジフテリア、百日ぜき、破傷風、ポリオの4種混合)B型肝炎DT(ジフテリア、破傷風の2種混合)破傷風、日本脳炎、肺炎球菌、麻疹、A型肝炎、風疹、ポリオ、インフルエンザ、髄膜炎菌、流行性耳下腺炎、腸チフス、水痘、子宮頸がん予防ワクチン、帯状疱疹狂犬病、Tdap(破傷風、ジフテリア、百日咳:成人用三種混合ワクチン)、MR(麻しん、風しん)
※1:費用は、初診料(3,850円)+予防接種費(自費診療)です。(ただしすでに当クリニック受診中の方は初診料不要です。予防接種費用のみといたします。。髄膜炎菌ワクチンと狂犬病ワクチンは高価であることより、当クリニックの都合で申し訳ないのですが高価なワクチンのみ前払い制とさせていただきます。
※2:ワクチンの種類によっては、流通と需供バランスの影響で、在庫切れとなっている場合がありますのであらかじめご了承ください。なお、輸入ワクチンに関しては、各個人でインターネットから輸入代理店から購入いただき、当クリニックでの投与とさせていただきます。(費用:1500円)
※3:ワクチンの手配の都合上、2週間以上先の予約のみ受け付けています。
※4:母子手帳をご持参ください。
※5:提出書類の様式が決められている方はその用紙もご持参ください。
2.予防接種証明書、健康証明書の発行(英語記載)→留学や長期滞在の際に必要となる場合に、予防接種証明書、健康証明書を発行します。
長期滞在の際に必要な英文証明書の発行
英文でのワクチン接種証明書
英文での健康診断証明書
英文での処方薬証明書
英文証明書作成費用:7000円
3.下記の各種予防薬の処方を行います。持参していると便利ですし、万が一のときに安心できます。海外でクリニックへ受診するのは不安ですし時間もかかりますし、結局保険外診療です(出発前に保険にはいっていなければ)。下記薬剤も保険外診療となります。
時差ぼけ
旅行者下痢症予防薬(抗菌薬、止痢薬、整腸剤、制吐薬)
マラリア予防薬(メフロキン、ドキシサイクリン)
解熱鎮痛薬
皮膚外用薬、貼付薬
総合感冒薬
当クリニックでは旅行医学を開始したばかりですのでお時間をいただくこともあると思いますのではやめの受診をよろしくお願い申し上げます。
(参考)(ワクチン輸入業者)
・IMMC社
http://www.imm-c.comindex.php
(ワクチンのみ取扱い、以前日本骨髄腫患者の会で紹介されていました)
・リンクヘルスケア社
https://www.linkhealthcare.net/
(IMMC社のグループ会社)
・MONZEN社
http://www.monzen.co.jp/
(ケンコーコム(健康関連商品のネット通販会社の大手)の子会社)
・アイアールエックス・メディシン(iRxMedicine)
https://www.irxmedicine.jp/
(オズ・インターナショナル運営)