タンパク質の種類と摂り方について
- 2025年9月15日
- お知らせ
皆様、こんにちは。残暑厳しい日々が続いていますが、夕方は鈴虫の鳴き声が聞こえる季節となりました。はやく涼しくなればいいですね。一方で今日は朝は蝉の鳴き声が聞こえています。やはり異常気象が続いていますね。皆様お身体には気を付けて休養をとってください。
本日は、三大栄養素のタンパク質のお話をしたいと思います。外来では糖尿病がある方、脂質異常症がある方に対して、各個人の考え方や年齢、体力にあわあせて、運動、食事、体重減少の指導をしています。食事指導二関しては、糖質制限、そして脂質もできる限り制限となるとタンパク質が重要となってきます。タンパク質は意外といろんなタンパク質があります。ある方は、(大谷選手が卵を毎日4個食べて体作りをしているから卵を積極的にとっています)とおっしゃりました。またある方は、(カーブスへ行って運動週3回、30分しています、ジムのトレーナーがプロテイン、プロテインというので買って飲んでいます(70歳女性))とおっしゃっていました。
タンパク質って難しいですよね。タンパク質摂取で陥りやすい誤解や小生の意見を最後に述べます。
タンパク質を摂取することは、からだの成分をつくるという非常に重要な成分です。一方で摂りすぎるとかえって太ってしまうこともあります。
タンパク質は、筋肉の増強やエネルギー源として重要ですが、一部のタンパク質は高脂質となっていて、過剰摂取は体重増加や健康リスクを招く可能性があります。
ジムのトレーナーがすすめるプロテインもご自身がすすめられているプロテインには、脂質がどれくらい入っているか、または全く入っていない純粋のタンパク質のみなのか、また糖質も脂質も入っていないか種類によって異なりますのでご確認ください。普段の食事などについて下記に記載します。
特に、動物性タンパク質は脂質を多く含む場合があるため、注意が必要です。
過剰摂取のリスク:
・体重増加:脂質は1gあたり9kcalと高カロリーなため、過剰摂取は体重増加につながります。(参考:糖質は1gあたり4kcal、タンパク質も1gあたり4kcalです。)
・健康リスク:飽和脂肪酸の過剰摂取は、心血管疾患のリスクを高める可能性があります。
・腎臓への負担:タンパク質の過剰摂取は、腎臓に負担をかける可能性があります。
高タンパク質であるが、残念ながら高脂質となってしまう食事の例:
• 肉類: 豚(バラ肉)、牛肉の脂身(赤身は脂質が少ない)、鶏肉の皮
• 魚介類: マグロのトロやぶり、サンマ
• 卵類:鶏卵(特に卵黄)、うずらの卵など.
• 豆類:基本的には大豆製品は低脂質なのですが、油揚げ、厚揚げなど.豆乳は脂質が多いが不飽和脂肪酸なので大丈夫
• 乳製品:牛乳、チーズ、ヨーグルトなど.低脂質乳製品を選びましょう。
• ナッツ類:アーモンド、クルミ、カシューナッツ
対処法
•脂身を取り除く:
肉を食べる際は、脂身をできるだけ取り除くようにしましょう。
•調理方法を工夫する:
揚げ物ではなく、蒸す、焼く、煮るなどの調理方法を選ぶことで、脂質を抑えることができます。
まとめ:
高タンパク質・高脂質の食事は、体重増加や健康リスクを高める可能性があるため、注意が必要です。高タンパク質・低脂質の食事を心がけ、バランスの取れた食事をすることが大切です。
(参考)脂質には二つあります。不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸です。
飽和脂肪酸はよくありません。心臓病が増加します。下記具体例をみれば想像がつくと思います。
飽和脂肪酸。
•肉類:牛や豚などの動物の脂身に多く含まれます。
•乳製品:
バター、チーズ、生クリーム、牛乳など。
•植物性油脂:
ココナッツオイル、パーム油、カカオバターなど。
•加工食品:
バターやショートニングを使用した菓子類、ファストフード
不飽和脂肪酸。こちらは脂質でも摂取して大丈夫な脂質です。こちらを積極的にとりましょう。
1.一価不飽和脂肪酸
•オレイン酸::オリーブオイル、ごま油、なたね油、こめ油
2.多価不飽和脂肪酸
n-3系脂肪酸
•α-リノレン酸::アマニ油、えごま油、シソ油、くるみなど
DHA・EPA(イコサペンタエン酸)::イワシ、サバ、サンマなどの青魚
•n-6系脂肪酸
•リノール酸::サフラワー油、ひまわり油、大豆油、コーン油など
不飽和脂肪酸の例外(•アラキドン酸::豚レバー、卵黄、さわら ただしアラキドン酸は動脈硬化の進行にも関係していること、カロリーが高いので推奨できません。)
かなり長くなった文章で申し訳ありません。お伝えしたいのは、脂質が少ないタンパク質を効率よくとりましょうということでした。ジムで薦められているプロテインは、大谷選手やなかやまきんに君のような立派な体格になりたい方は必須ですが、摂り過ぎは結局は高カロリーになりますので筋肉以上に残念ながら太ります。日頃食べる3食の食事について上記の注意事項をよく読んで実践すれば、高額なプロテインを購入しなくてもいいですよ。ぜひ上記内容を学んでいただき健康的な生活を送りましょう。しかし、適度な運動は毎日忘れずに。ウオーキングだけで十分です。